*9月2日。誰かさんのブログ。
去る30日に行われた日本の総選はかなりのビッグニュースのようだ。私もいろんな通路で日本の政治や歴史についての生齧りながら知識を得てきたが、日本の現代政治至上初の政権交替の歴史的意味がどれほどものか、実感を得ることは難しい。いろんな記事や寄稿文を読みながら漠然とした'羨ましさ'を感じてしまう気分が、少し恥ずかしかったりもする。(訳者の戯言:韓国は政権交替が頻繁になされる正常な民主主義国家だと思っているような友人がいるが、ちょっと正常な政権交替だったというのは難しいし、奇跡的なめぐり合わせというか、実際に国民の意思で政権交替を成し遂げたというようなものではないのだが、この話は別の機会にというかいずれしなければならない) ハンギョレに載ったある日本人教授の寄稿文にて言及されているように、日本の政権交替に対する韓国の高い関心は、若干驚くべきことだ。私から見ると、その理由の相当な部分は、歴史清算問題の解決への期待のせいのようだ。民主党の政策の中で自民党と目だって対比する部門が対外政策だが、対韓政策もまた、歴史清算問題においてそうだ。ハンギョレの記事らを見ると、殆どが靖国神社参拝問題、従軍慰安婦反省-報償問題を主に言及している。靖国神社参拝問題は日本の極右政治人らが'暇あるごとに'想起させてきた問題であるし、従軍慰安婦反省-報償問題は、韓国の進歩的市民社会から'暇ある暇もなく'しつこく提議してきた問題だ。 考えてみると少し不思議に思えるが、総選の結果と韓日歴史清算問題を扱う記事の中で、独島関連記述が殆どない。保守的、改革的言論をすべて当たってみたがあまり目立たない。歴史清算問題に関して多くの関心を見せるハンギョレもまた同様だ。独島問題はここ数日、活発に扱われたが、WSJ関連記事のせいだった。東海表記問題と一緒に独島問題もまた浮上したのだ。 私の考えでは、韓日歴史清算問題の中でもっとも昔から引っ張っており、またもっとも重大な問題は独島問題だ。だからもっとも敏感な問題の一つでもある。あまりにも敏感なので触れられないとでもいうのだろうか? 実は解答は簡単そうだ。大多数の南韓国民からすれば、独島問題は常に日本が一方的に挑発してきた問題だった。厳密にいうと独島は'解決されるべき問題'というより'死守されるべき原則'の対象だった。1954年、ビョンヨンテ外務部長官が「独島は韓国独立の象徴だ。この島に手を出す者は我ら民族の強い抵抗を覚悟しないといけない。独島はただの数個の岩の塊ではなく、私たち民族の栄誉の象徴である」と天命して以来、それは変わりなく今もつづいている。 独島問題においては、日本が自民党政権体制であれ民主党政権体制であれ関係がない。相手が誰であれ死守すべき対象だからだ。政権交替と関連して期待できる解決策はただ一つだ。民主党政権が独島領有権主張を放棄すること。しかし政権交替を達成したばかりの、今から苦しくやっていくべき民主党にいきなりこういう話を切り出すことは失礼であるだけでなく喧嘩を吹っかけるような話になるしかない。だから独島については沈黙しているのではないだろうか。 独島問題について、本論として詳細に扱ってみたいという欲が出るが、資料を眺めていたら諦めてしまった。韓日漁業協定問題だけでも、かなりの時間がなければ、軽く扱うには重すぎる主題だ。適当に結論を出して終わりにしたい。 南韓と日本の進歩的市民社会では、'独島問題の平和的解決'のための提案として大きく二つを提議している。一つは独島を'平和有効'の象徴として共同領有しようという提案であり、一つは領有権は韓国のものと確定するが、独島に関連する経済的利益は共有しようという提案である。私は後者により共感するほうだ。解決可能性の高い現実的な案に見えるからだ。 もちろん上述のとおり独島を'死守'しようとする者たちにとっては'民族的裏切り'に思えるしかない提案だろう。しかし、もうそろそろ独島問題を'死守'ではなく'解決'の対象として見る視覚の転換も必要ではないだろうか。独島の'完全な占有'を主張する行為は、現実的に存在するどの問題も解決できないという事実を直視するべき時期に至ったと思う。日本の歴史的な政権交替が私たちに投げかける重要な質問の一つだろう。 イミョンバクと鳩山との電話通話で、鳩山は「私たちは歴史を正しく見つめることができる頂上なので発展的韓日関係を成し遂げることができるはず」だと話したという。「歴史を正しく見つめることができる」頂上に会って本当に幸いだったのは日本人たちといより韓国人たちだと言えそうだ。変わらないだろうと思っていた条件の一つがクリアされたのだから。 正直、現在の状況ではあまりにも急進的すぎる観点かもしれないが、'歴史的進歩'の観点から見て独島問題解決の鍵は、むしろ韓国側にあると言えそうだ。民主党の政権が成立した時点で、韓国側が先に独島問題の平和的解決のための提案を切り出すとき、日本内部政治の展開によって解決の糸口は見つかるかもしれない。'天地を覆させた日本'に、私たちが'天地を覆すだけの'糸口を提供できるなら、それこそ'天地を覆す'韓日関係史の歴史的進歩を成せるはずだ。 現実は暗黒である。イミョンバク政府はそれができないうえ、そうする意思もないことが明らかだ。東海を'平和の海'と呼ぼうという、国民意識を裏切る大胆な主張を広げたノムヒョンのような指導者でもない以上、イミョンバクが独島問題を解決しようと動くことはないだろう。残念だがイミョンバクにはノムヒョンやキムデジュンのように国民意識を裏切って歴史的進歩を選ぶほどの度胸がない。しかもイミョンバクの周りを囲んでいる極右勢力は、妄言により怒りを助長し政治的利益を収める日本の極右勢力のように、実際には問題を解決する意思もないくせに独島扇動によって政治的持分ばかりを得てきた連中だ。 2009年3月、韓日両国は第10次排他的経済水域(EEZ)境界画定会談を行った。これまでそうであったように両側の主張は平行線を走り、今年下半期にまた会おうという合意をしただけで終わった。その間、日本は歴史的な政権交替を成し遂げた。これで何かが変われるだろうか?韓国政府は日本に戦争賠償を要求しながら激しく非難してきたが、自ら動いて従軍慰安婦のお婆さんたちの傷を癒そうという努力は殆どしてこなかった。しかもそのような政府に、それも極右的な政府に何らかの進展した役割を期待するのは愚かなことであり、それが残念に思えてならない。国民は慈悲で独島広告するが…なさけない政府(ノーカットニュース)σこの記事は情けない政府だと嘆いているが、情けないのは政府ばかりではないはずだ。 コメントにて イムジヒョンや鳩山由起夫が構想する提案はシンプルです。両国の経済統合を強化し、独島利権なんかの比重を大幅に落としてしまうこと。独島そのものの利権が持つ相対的比重を減らすことだけが解決策です。 いまは政治人にとって経済論理からの政治的利益より民族主義の動因による政治的利益が遥かに大きいので、独島問題が解決しないことを望む者たちが多い。だからその解決策に向かえるかどうか… ヨーロッパ統合が、意味もなく経済統合から始めたわけではないことを参照にしてください。実はヨーロッパ統合もEPC(政治共同体)とEDC(防衛共同体)の構想が先にあったのですが、それが簡単にできるはずがなく、結局挫折しています。まあ、島根県と慶尙北道の漁民同士の漁業権争闘を南韓と日本両国の経済規模にて埋めている比重と比べるなら、今だって無視していいほどの規模ですが。
by no_kirai
| 2009-09-08 03:38
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