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ネチズンと朝中東の戦争~地に落ちた言論の信頼~ (2/2)

(1/2)からのつづき

これら新聞がまず報道をし、政府がそれに追いついたり、
政府が立場を明かせば新聞が口を合わせる現象が、
何回も繰り返されてきました。

ろうそく集会の初期、これら新聞は、
「背後の勢力がある」と声を高めました。

2008.5.7 朝鮮日報
青少年をそそのかした狂牛病怪談の震源地を探すべき
自分達の政治的な目的のために青少年に流言蜚語を語り
そそのかす勢力があるなら、これを必ず突き止め、相応の
責任を負わせなければならない。そうすれば、ここ最近の
とんでもない「狂牛病ドラマ」も幕を閉じ、後ろで演出していた
人々の正体も暴かれることになるはずだ。












同時に検察庁長は、「ろうそく集会の背後を暴け」と指示します。

しかし背後の勢力はどうしても見つからず、むしろ一部の市民の、
私達が背後の勢力だ。私達を捕まえろという、笑えない
自首の文章で、警察庁サイトが埋め尽くされます。

主婦「私の背後に誰がいるかと聞くなら、私の背後には子供がいます。
子供の背後には私が、私の背後には子供がいます。それが全てです。」

老人「背後の勢力・・・国民全てが背後の勢力でしょうね。」

結局、政府は、絶対不可能だといっていた追加協商を発表します。

それに伴い朝鮮・中央・東亜日報の記事も変わります。

2008.5.17 中央日報
狂牛病、政府が学生の説得に出ろ

中高生や親達が持つ狂牛病に対する漠然な不安感は
理解できる。だからといって政府が力で防いではならない。
幼い中高生さえも説得できないなら、みっともない政府だ。
彼らに会い、不安感を解消させてあげなければならない。

2008.6.3 朝鮮日報
貿易被害があるとしても再協商論議はするしかない

だからといって再協商の要求自体が不可能ではないはずだ。
大統領がまず国会の意志を尊重すると明かし、
国会が再協商を促す決議案を票決し通せば、
この意志に従い、アメリカと再協商するべきだ。


強く主張してきた背後の勢力説も身を潜めます。

2008.5.30 朝鮮日報
彼らは'抑えられない純情'で出てきただけだ…

大多数のデモ参加者は、狂牛病に対する不安と
李明博大統領に対する失望感から、自ら動いたことに
間違いはなかった。だからこそ「背後論」をあざ笑っているのだ。

2008.5.14 東亜日報
小中高校生まで参加したろうそくデモは、
今回の波動に対する普通の人の怒りが
どれだけ大きいかを表している。
「不純な勢力の扇動に巻き込まれた」者が
ろうそくデモに出ると見ることは現実に対する重大な勘違いである。
参加群衆の多数が、文化祭の雰囲気の中、自発的に出てきたからだ。

しかしその忍耐は、長く続きませんでした。
先月24日、朝鮮と中央、東亜日報の1面には、
一斉にろうそく集会を非難する記事が載ります。
公権力の強硬対応を注文する記事が相次ぎます。

<人民裁判を受けた警察官>
<公権力が踏みにじられている>
などなど

この時期は、ろうそく集会の参加者達が、
朝鮮と東亜の社屋の前で抗議デモをしつつ
広告主圧迫運動に拍車をかけていた時期でした。

4日後の26日、国務総理は、談話を通じて
「違法デモに厳しく対処」すると宣言します。

次の日、朝鮮日報は、朝鮮日報の社屋前を、
警察が守ってくれないと、政府を非難する社説を載せます。

2008.6.27 朝鮮日報
青瓦台を守れば、国は無法の地になってもいいのか。
デモ隊は朝鮮日報の部署があるコリアナホテルにまで押し寄せた。
デモ隊はソウル市議会の入り口では、朝鮮日報新聞輸送車両の通行を邪魔した。
しかし25日夕方7時、500名しかいないデモ隊が太平路の大路を
埋めるときすら、警察は防ぐふりもしなかった。
青瓦台へ続く道を防ぐだけだった。


社説が出たその日、政府の代弁人の
ユ・インチョン文化部長官は、
すぐに朝鮮日報を訪ねます。

そして2日後、法務長官の談話が発表されます。
「物理的衝突による不幸な事故を防ぐためにも、
仕方なく、催涙液の発射など、法に基づき、
強力な対応をするしか方法がありません」


続けて警察は、ろうそく集会をサポートする市民団体の関係者を
拘束し、市民団体の事務室に対する押収捜索を始めます。

このように朝鮮・中央・東亜は、
政府に対する相変わらずの影響力を誇示しましたが、
読者の信頼は、最近、急激に下落したことが分かりました。

言論財団が去る5月3日から6月9日まで、全国5千名を
一対一面接調査して発表した言論受容者認識調査によれば、
特定事案に対して、TVと新聞、インターネットなどが同時に報道した場合、
TVを最も信頼するという応答が61.7%で最も高く、
(紙)新聞は、インターネットにさえ劣ることが判明しました。

また、言論受容者達は、最も影響力のあるメディアに
KBS、MBCを選び、朝鮮日報は3.7%を記録し、続けて
東亜と中央はそれぞれ2.2%と2%で、5位にも入れませんでした。

このような調査結果は、最近のろうそく集会の政局と重なり、
朝・中・東がインターネットポータルに向けて、総攻撃をかけていても、
言論受容者にとっては、あまり影響を与えていないということを見せてくれます。

「これまで朝中東はKBSとMBCなどの放送が
偏狭、歪曲報道をしてきたと非難してきましたが、
この調査結果を見ると国民がバカのように思えます。
偏狭・歪曲報道をする放送局を信頼しているようです。」

「朝鮮・中央・東亜が見落としている部分があります。
つまり読者は、バカではないということです。むしろ
これら新聞が過去にどのような報道をし、今はなぜ
矛盾する報道をしているかを見抜く存在が読者です。
また、ろうそく集会を貶し、事実上の公安政局成立のために
どのように事実を切り取り、編集しているかを明かしています」


「ろうそく集会の本当の背後が見つかった」
先月1人のネチズンが、ポータルサイトDaumのアゴラに投稿した文章です。
このネチズンの話す背後とは誰か。背後はつまり<朝中東>。本文を見ると、
朝鮮・中央・東亜日報の記事のタイトルがまとめられています。全てが狂牛病関連。
時期はよりによって、李明博政府が始まる直前から、1996年までも遡ります。

[イギリス]狂牛病牛屠殺、焼却の際に土壌、地下水に感染の憂慮
露出した人間狂牛病は氷山の一角に過ぎない
狂牛病牛肉は協商の対象ではない


いわゆる「狂牛病怪談」が思い浮かぶ刺激的なタイトルが一杯です。
政権が変わり、牛肉協商が妥結すると手のひらを返すように変わった、
朝・中・東の論調を皮肉っているのです。

そしてろうそく集会政局で、このような朝中東の姿は
数多くのネチズンの反発を呼び起こしました。

ネチズンはまず、保守新聞が絶妙に事実を切り取っていると反撃しました。
6月24日に朝鮮日報は、KBS前でろうそく集会の参加者達が、
保守団体の会員を脅迫したと報道します。

2008.6.24 朝鮮日報
ろうそくデモ隊900余人が、23日午後、ソウル汝矣島KBS本館の前で
天幕を張り篭城中だった保守団体の会員20余名を囲っては、
「殺してやる」などと脅迫した。危険を感じた保守団体の会員は、
警察の保護の中、テントをたたみ撤収した。


ところが実際の現場を見たネチズンが述べる実情は次のとおりです。

23日夕方、保守団体会員50余人が、KBS糾弾集会をしていた中、
彼らはKBS守護1人デモを行っていた女性を囲い、角材のピケットを振るい、
この女性は、病院に担がれていきます。この事件が知られると、ろうそく集会に
参加中の900余人が汝矣島に移動し、保守団体に天幕の撤去と、
誰が暴行に加担したか明かすことを要求し、言い合いになります。
そしてこの過程で、角材と鉄パイプなどで詰められた保守団体の車両が発見されます。

因果関係を明確に知り、しっかり把握している記者なら、
この記事のタイトルは、下のように修正すべきです。
保守団体50名、1人デモをしていた女性を集団暴行


しかし朝鮮日報は、事件の発端となった最初の暴行事件は、
記事の一番後ろに、短い文章で処理しました。
ろうそくデモに参加した1人の女性が病院に担がれることもあった。


鋭いメディア批評もネチズンの仕事でした。
6月30日、朝鮮日報は世論調査を1面と2面に載せます。

ろうそく集会の目的が<公共部門民営化反対>
<共栄放送死守><教育自律化>など他の目的に
変わっていっているという見解に共感するか、という質問に
「そうだ」が66.9%… (朝鮮日報 2008.6.30)


ところで朝鮮日報は、この世論調査をこう評価します。

韓国Gallop世論調査、<ろうそく集会が変質した>が67%。
「市民」は消え去り「旗」しか見えない、扇動屋のステージ。


それに対し1人のネチズンはGallopの世論調査の細部を引用し、この主張に反発します。

一つ、ろうそく集会の目的が変化したかを知っているかを聞く質問。
二つ、ろうそく集会の目的が変化したという世論に共感するかと聞く質問。
三つ、ろうそく集会の目的が変化したことに対して共感するかを聞く質問だ。

このような色んな意味の質問で調査してもいけないが、
結果を好みによって解釈してもいけないものだ。


それに集会の目的が変わったことを変質だとすることは歪曲だという主張です。

ろうそく集会が長期化すると、ろうそくが経済危機に拍車をかけるという、
<経済危機論>の記事が、保守新聞を中心として広まるようになります。

2008.7.1 東亜日報
過激な様相を帯びる反政府違法デモは、
衣類業、洗濯業、沐浴業などの
売り上げにも悪影響を与えた。
松坡区・小商工人委員会・イゾンドク副委員長は、
「ソウル松坡区文井洞ロデオ街にある商店は、
ろうそくデモのせいで売り上げの80%が激減した」
といい…「どうかろうそくが消えてほしい」と伝えた。


これに対しネチズンは、実際に売り上げが減ったかを確認しに、文井洞に訪れました。

キム・ギハン「私は25の学生ですが、
信憑性のないという疑いが生じました。
近くに住んでいるため、直接確認することは簡単です。
それで、自ら調査に乗り出るようになったのですが、
ろうそく集会と、売り上げが関係があるかどうかは、
一般の市民からみますと、充分疑わしい記事でした。」

このネチズンが、15箇所の代表的な店を調べた結果はどうだったか。

返事を拒んだ2箇所を除くと、ほとんどが
「ろうそく集会と売り上げに関係がない」と返事
しました。
もともと売り上げが落ちる季節だということです。

イゾンドク副委員長の発言は根拠がなく、
現政府の言論掌握の動きに見えると答えた人々もいました。

「ある方は、去年と比較した場合、今年の売り上げ減少率が、
去年と比べても、まったく変わらない。もともと落ちる時期だ。と…
激しい反応を示す方も少なからずいましたし、
<なんのことだ>という反応が殆どでした。」


自らの取材で、東亜日報の記事が現実とどう違うかを暴いたのです。

アゴラを中心に行われるネチズンの反撃が盛んだった6月27日。
朝鮮日報は、あるインターネット市場調査機関の分析結果を引用し、
次のような記事を書きます。Daumアゴラが、少数ネチズンの意見に扇動されているとの意見です。

極少数が討論を支配するDaum「アゴラ」
10名が2万1810件の文章を書き込む

狂牛病危険性論争と関連、インターネット掲示板が
少数のネチズンにより埋まるという心証は繰り返し
提議されてきたか、定量的な数値で立証されたのは
今回が初めてだ。これによりインターネット上の世論が、
極少数のネチズンの意見を反映するだけだという指摘がなされている。


記事によると、4月1日から6月18日までの、Daumアゴラの文章
約74万件を分析した結果、上位10%のネチズンが、
全体の文章の70%を書き込んでいます。

特に上位10個のIDが、なんと2万1810件も書き込んでおり、
1位は3170個の文章を書き込んだと報道しています。
1日に40個ずつ書き込んだことになります。

これに対しアゴラの利用者たちは、
朝鮮日報が自爆をしたと喜びました。

彼らはすでに1日中数十回に及び、似たような文章を書き込むいわゆるバイト
荒しの文章を、分析し終えている状態でした。

ネチズンが見つけたIDは、たったの何日で数百件の文章を書いては消えたりしていました。
そしてこのIDたちが残した文章は、ろうそく集会を貶し、李明博政府を称える内容でした。

つまり利用者の分析によると、朝鮮日報に登場する、
多ければ何千個の文章を書き込む、上位10位に入るIDの殆どは、
親・朝鮮日報、保守陣営ということになります。(訳注:1位はハンナラ党バイトでした 笑)

朝鮮日報が敵を攻撃せず、同じチーム同士で叩き合う事態が発生した。


アゴラは単純に多く書き込めばその文章が読まれる構造になっていません。

(疲れたので中略)

以下は、2005年にホァン・ウソク信者達が
MBCに不買運動をしたとき、朝中東は批判せず、
むしろ肯定的な行為だとし称えていたという話などなど。

(中略)

予想されていたとおり、朝中東は、インターネットを標的にした攻撃に出ています。
しかし韓国言論財団の調査では、1位新聞だと主張する朝鮮日報さえも、
影響力において、NaverやDaumに劣るということが判明しました。
信頼度においても、朝鮮・中央・東亜日報を信頼するという返事を全て合わせても、
インターネットポータル一つに及びませんでした。李明博政府がどうして困難に陥ったか、
解決策はなんなのか、その答えが、この結果の中に入っているように思えます。(おわり)
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by no_kirai | 2008-07-10 09:09 | 朝中東と韓国言論
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