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前農林部長官「外交通商部が大統領と国民を欺瞞している」

以下は2008年6月17日にプレシアンが報道した内容です。原文

[インタビュー]キムソンフン前農林部長官

"いま李明博大統領は、外交通商部の官僚に欺かれている。米産牛肉輸入衛生条件は国家間'協商'云々する必要がない、ただの協議事項に過ぎない。国民が望まなければ単純に"NO"を宣言し、アメリカに再協議を要求すればいい。ところが最初のボタンの掛け違いをすることに一役買った外交通商部が大統領を欺瞞し続けている。"


キムソンフン前農林部長官(サンジ大学総長)が口を開いた。キム前長官は16日<プレシアン>とのインタビューで"今回、論難となった米産牛肉輸入衛生条件は'協定(agreement)'や '協約(convention)'ではない両国間の'協議(consultation)'に過ぎない"とし"'再協商'、'追加協商'を云々する必要がない"と指摘した。

キム前長官は"今回合意した米産牛肉輸入衛生条件の'合議要録'を見ると、はっきりと一般国民の世論を収斂して確定するとなっている"と述べ"李明博政府はこの合議を根拠にして'一般国民の90%近くが反対するために確定できない'とアメリカ側に通報すればそれでいい"と指摘した。

キム前長官は"アメリカ政府が再協議を要請すると私達は2003年米産牛肉輸入が中断されてからやってきたように、充実に再協議に臨めばいい"と付け加えた。彼は"牛肉輸入衛生条件は検疫と関連する事案であるため、通商問題にしてしまってはならない"とし"アメリカ側もこのような事実を知るために、貿易報復のような措置を取ることはない"と説明した。

キム前長官は"世界貿易機構(WTO)提訴、貿易報復などの話の出所が全てキムゾンフン通商交渉本部長のような外交通商部の官僚ということに注目すべき"とし"彼らがそもそも最初のボタンを掛け間違えたことに対する責任を回避しようと、李明博大統領と政治人、国民を騙している"と指摘した。彼は"李明博大統領は今でもアメリカ側に'No'と話せ"と促した。

キムソンフン前農林部長官は金大中政府の時に農林部長官を勤めた。また、UN食糧農業機構(FAO)でアジア太平洋経済責任者を歴任した。次のはキム前長官とのインタビュー全文である。

"韓米間'協議'にすぎず…国民世論を根拠に'No'と宣言すれば状況終了"


- 政府は繰り返し'牛肉再協商は不可能だ'とし'追加協商'による'民間自律規制'を論じている。この状況をどう見る。


"一言でいうとナンセンスだ。さて、今回の論難の始発店といえる韓米間牛肉協議合議要録(Agreed Minutes of the Korea-United States Consultation on Beef)'を見てみよう。これを読んでみると誰にも真実がわかる。'協定(Agreement)'、'協約(Convention)'ではない。ただ両国間の'協議(Consultation)'でしかない。"

しかもこの'合意要録'の最後にははっきりと「一般国民の意見を収斂して確定・公布する'と明示されている。さて、一般国民の意見収斂過程で国民の90%近くがこの'協議'に反対している。であれば、李明博政府はアメリカに'一般国民が反対するため、協議を確定、公布できない'と通報すればいい。それだけだ。繰り返し言うが'再協商'、'追加協商'云々はナンセンスだ。

- 李明博政府は今回の協議を拒否する場合、アメリカが貿易報復を加えると主張するが。


"盧武鉉(ノムヒョン)、李明博政府が今まで、牛肉輸入衛生条件のことを何だと強調してきたか?牛肉輸入衛生条件は検疫に関する問題だ。通商問題ではない。アメリカもこの事実を熟知している。従って私たちがそもそも'合議要録'に出たとおりに、国民世論を根拠にして今回の'協議'を拒否するといってアメリカ側が貿易報復を加える可能性は殆どない。いや、そんなはずはない。"

- ならばどうして貿易報復の話が絶えないのか?

"世界貿易機構(WTO)提訴、貿易報復、こういう話の出所を探してみろ。ずばりキムゾンフン通商交渉本部長と外交通商部の官僚達だ。そもそも彼らが検疫問題を通商問題にしてしまったため、話がややこしくなり、その事実を知る人々が責任を回避するために大統領、政治人、国民を脅迫しているのだ。

放送に出て政府の喜ぶ話を展開する国内の御用学者の他に、外国の通商専門家を呼んできて聞いてみることだ。これがWTO提訴や貿易報復に繋がる根拠があるのかと。私が見るには国内で良心どおりに自分の声を出すソンギホ弁護士みたいな人のほかには、信頼できる通商専門家がいない。"

"通商官僚が大統領に間違った情報を与えた"

- さっき'話がややこしくなった'という表現を使った。いったいいつからややこしくなったのか?

"李明博大統領がブッシュ大統領に会いにアメリカに行ったときからややこしくなった。李大統領は二つの大きなミスをしている。この二つのミスのおかげで牛肉問題が通商問題になった。

李明博大統領はまずブッシュ大統領に'プレゼント'を上げるべきだと考えた。牧場主だったブッシュ大統領に上げるプレゼントとして、数年を引っ張ってきた米産牛肉ほどのものはなかった。牛肉はプレゼントで送るものではなく検疫問題がかかったものだが、李大統領にそのようなまともな情報をくれる秘書、官僚がいなかったのだ。

二つ、李明博大統領は韓米自由貿易協定(FTA)をするには牛肉から開放するべきだという強迫を持っていた。実のところ韓米FTAはそれ自体'最善'ではないのだが、李大統領はそう考える傾向がある。ところがMax Baucus上院議員などのアメリカ'牛肉ベルト(beef belt)'議員が中心となって韓米FTAの先決条件を牛肉だと主張すると、'では、差し出そう'、と決めたのだ。

- ならば、何か李大統領なりの計算があるのだろうか?


"裏の事情は私にはわからない。ただ、農林部長官を長い間勤めてきた経験から述べさせてもらうと、農林部公務員は、そこまで腑抜けではない。特に検疫問題に関しては、決して政治的、経済的には解決しない。専門家の意見が最も重要な考慮事項なのだ。ところがこうやって急遽などんでん返しの決定があったことを見ると、上部の圧力があっただろうと考えるしかない。

ここで残念なことがある。こうやって李大統領が間違った意思決定を下す過程で、大統領にバランスの取れた情報を提供する秘書も、官僚もいなかったということだ。私が外交通商部官僚をこの全ての問題の原因だと指摘するのもそのためだ。彼らが大統領に、牛肉を渡すことでブッシュ大統領のアメリカとの関係、韓米FTAが上手く解決できると助言したはずだからだ。"

"韓国は米国畜産業界の利益の踏み台"


- アメリカが牛肉に執着する理由は何だろうか?アメリカもまたこの問題を通商問題としてみているようだ。


"そもそも韓国側が韓米FTA推進過程で米産牛肉輸入を通商問題にしてしまったため、アメリカの立場からすると喜んでそれに応じて当たり前だ。しかもアメリカもまた韓国に必ず牛肉を輸出しないといけない二つの重要な理由がある。まず韓国への牛肉輸出が成功してこそ、日本と台湾の牛肉制限を取り除く基盤が出来るからだ。

現在、日本は20ヶ月未満の米産牛肉だけを輸入している。韓国が全年齢の米産牛肉を、しかも30ヶ月未満の場合は'狂牛病特定危険物質(SRM)'まで輸入して平気なら、日本からすると米産牛肉を拒否することがさらに難しくなる。アメリカはこの事実を知っているため、韓国により強い圧迫を加えている。

また、他の理由は、つまり牛肉産業の利害に他ならない。周知の通り、アメリカの牛肉産業を代表する利益団体(牧場主連合会、米国肉加工協会、米国肉類輸出協会)の力はアメリカの大統領、政治人にまでとてつもない影響力を及ぼしている。さきほど言及したモンタナ州出身のボーカス上院議員はその典型的な例だといえる。

この利益団体には内臓のような副産物を売ることが重要である。これを韓国に売ると約1億ドル(約1000億ウォン)の利益が得られる。韓国でなければ内臓を売るところがない。このために彼らは韓国に牛肉を売るチャンスを逃さんとしている。そして彼らが自ら政治人に圧力をかけている。アメリカの方は、ちょうど政権交替が目前だ。"

"李明博大統領、今にでもアメリカに'No'と話せ"


- 現時点で、李明博大統領にどのような助言をしたいか?


"李明博大統領は両国間のただの'協議'を'協定'のように認識した時点ですでに対応を間違えている。キムゾンフン通商交渉本部長のような通商官僚から制限された情報だけを修得するからこそ生じたことだ。遅すぎた気はするが、より収拾がつかなくなる前に収拾せねばらない。まず外交通商部の官僚や国内の御用学者を排除し外国の通商専門家の自問を得ることだ。

私の指摘が正しいことを確認できるはずだ。そして直ちにアメリカへ国民世論を根拠に協議を確定・公布できないことを通報せよ。再協議要請があればいつでも受け入れる用意があることを一緒に言及するだけで十分だ。周知のとおり、牛肉を早く片付けたがっているのはアメリカであって、私達ではない。こんな措置がなされてこそ、国民はこの政府に再び機会を与えるはずだ。"

カンヤング記者
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by no_kirai | 2008-07-04 23:49 | 牛肉協商と李明博政権
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