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MB反対者が進歩主義者なら、お前らは何者なのだ?

イミョンバクは現在、大韓民国の大統領だ。彼が大統領になった理由は何だろうか?彼がイケメンだから?彼の能力がズバ抜けているから?彼の人徳のなせる業か?彼の道徳性に惚れた人が多いからか?
正解はだれもが知っている。彼が大統領になった一番の理由は、ハンナラ党の大統領候補であるからだし、その次の理由は、彼は旧時代のイデオロギーと資本主義社会の欲望を代弁するためだ。

実はこの二つの理由は異なるものではない。彼がハンナラ党候補に登りつめた理由を思い出そう。イサンドゥクをバックにする党内支持勢力がいたがパククネに比べると力がなく、政治経歴もそれほど長くない。選挙法違反により国会議員資格を剥奪された経歴のある政治人。広域団体長を一度だけ務めたことが履歴のすべて。このような政治人がハンナラ党候補に登りつめたわけとは?
そう。ソウル市長だ。彼はソウル市長をしながら青渓川など、目に見える可視的な成果によって大衆の支持を獲得し、ハンナラ党候補になった。そして、彼が見せる可視的な成果は青渓川があらわしている。環境を無視した開発史上主義。被害者(ガーデンファイブを見よ)を無視して押しとおす政治。これが大衆の熱烈な支持を得た。それが言論によるものであるにせよ、このような価値を擁護する人は未だに多く、彼らの欲望がイミョンバク大統領を誕生させた。

このようにイミョンバク大統領が代弁するものは70年代の方法論、すなわち開発史上主義と大企業中心主義、不動産中心の経済開発、政府主導の計画経済である。そしてイミョンバク政府はそのような方法論を忠実になぞってきた。大企業のために法人税と規制を撤廃し、不動産価格維持のために税金をなくし、政府主導の計画経済をドライブしながら(しかし企業がついてきてくれない)、開発史上主義のために大運河を立案し、4大河に名前を変えてでも推進させる。






これに反対するものが進歩だろうか?違う。それは現政府が熱心に描く「反政府=左赤=進歩」のフレームでしかなく、真実ではない。保守であり右派であるならば、あのような旧時代の方法論を拒否することは、当然のこととも言える。現政府の道徳性問題に目を瞑るとしても、保守であり右派であるのに何故、計画経済を支持し、土木工事を支持しなければならないのか?あの政策は右派の政策ではなく、パクチョンヒの政策なのだ。そしてパクチョンヒを高く評価している右派だとしても、21世紀にパクチョンヒが生き返ることを望む人はそう多くない。(訳注:いや、大きな声で言わないだけで、かなり多いと思うが…)

トラックバックした原文は、このような深刻な誤認を含んでいる。「イミョンバクに反対すれば進歩であり、左赤である」と。悪いが、進歩でありながら反イミョンバクの人もいるが、保守であり右派でありながらイミョンバクに反対する人もいる。国民の大多数が保守的だから進歩政党の持ち分が2%なのは正しいと言えるが、98%が保守でありハンナラ党を支持するとは言えない。保守の中の一部が支持するのがハンナラ党であり、反ハンナラ党だからと進歩だと言うのは58%の国民を無視している。そして彼らが一つになると40%よりは多い。

面白いことは、去る10年間を呪いながら過ごしてきた反キムデジュン、反ノムヒョン勢力(便宜上'守旧'とする)。彼らは権力を握った民主党系を激烈に憎みながら彼らでない勢力が権力を握ることを待っていたし、彼らにより選択されたのはイミョンバクで代表される勢力である。しかし残念ながら彼らとイミョンバクが共有するものは「反ノムヒョン」以外にない。
イミョンバクが提示する開発史上主義は大運河で有名だが、大運河じゃなく4大河だとしても共感しがたい論理である。
これを有耶無耶にしつつ、4大河に賛成しないのに熱を上げて4大河を擁護する寸劇が見られる。実はイミョンバクが反ノムヒョンだからそうしているにすぎず、イミョンバクが代表する価値を吟味しないまま、イミョンバクを擁護するために熱をあげているのだ。だから頼りはノムヒョンしかいない。「ノムヒョンもそうした」という理屈で熱心に責任転嫁をしながらイミョンバクを擁護しようとする。それが彼らにとってもっとも楽なことでもあるはずだ。もともと彼らの政治指向は「保守」ではなく「ノムヒョンのアンチ」でしかなかったのだから。
もうひとつの論理として、偽悪を持ってして自らを擁護しようとするが、残念なことに偽悪は他人を説得できる論理ではない。ただ自分を防御する論理に過ぎない。「悪くない人がいないのなら、イミョンバクを支持すべき」という理屈に説得力は宿らない。



実はMB価値というものは、簡単に無視できる性質のものではない。開発史上主義と大企業中心主義、そして計画経済。これによって我が国は圧縮成長を経て、成果を挙げており、これを完全無視することは得策ではない。大韓民国という特殊な状況において、これらは完全無視されるほど無価値な政策ではないはずだ。しかし残念なことに、これを擁護する論理もまた、見当たらない。擁護し難く攻撃され易いので、それならノムヒョンを攻撃したほうが、楽しく簡単にMBアンチたちをあざ笑うことができるからだ。

ココ(*某ブログサービス)の限界も、この点につきる。自由でさまざまな意見を求めてるように見えるが、読む人は徹底的に陣営論理に基づく反応を示す。「お前はMBを悪く言うから口先だけの進歩に違いない」という脊髄反応を払いのけてこそ、やっとこさ意見を言う権利を与えられる。自らをいくら「保守的」だと言おうが資本主義をこよなく愛しようが何の関係もない。MBとハンナラ党を悪く言えば口先だけの進歩だとされる。クールぶってノムヒョンも叩けばクールガイに分類されるが、もう権力もなくその存在も残っていないノムヒョンを叩くネタはとっくに尽きた。進歩も叩かれるべきところが多いが、いくらなんでも、権力もなく金もない進歩にこのすべての責任を負わすことは無理がある。両方を同時に叩くことがフェアだと言うが、いもしない進歩主義者を量産することは現実の歪曲である。

ココに最初に記事を書き始めた理由<保守の考えを知るため>という目的も色あせてしまった。非難し、あざ笑うだけで、何故MBに賛成するのかを誰も話そうとしない。熱心に、忍耐を持って相手しなければまともに読んでもらえないが、話し合う気にまではなってもらえないようだ。ひたすら隙を探しあぐねるだけだ。他人を排斥することで楽しみを得る人々もいるのかもしれないが、私にその趣味はないので、このへんで自重したほうが良さそうだ。

MBが叩かれることに不満があるならば、堂々と発言すればいい。MBが何をもたらすのかを。彼の政策が容認されるべき理由を。「ノムヒョンもそうだった」という理屈ではダメだ。この国の現状に満足しているか?でなければ、なぜ今最も大きい権力を持っており、それだけ最も大きい責任を背負っているMBを叩くことに反対するのか?その理由を持ってはいるのか?


進歩の代案は必要だ。進歩が何かのアンチのままでは、いつまでも成長できないはずなのだから。しかし、MBとハンナラ党を支持する側もまた、代案を出す必要がある。いくらなんでも、執権勢力の代案というものが「アンチノムヒョン、アンチ進歩」に過ぎないわけがなかろう。せめてハンナラ党が出している代案に目を通してみてはいかがか。今のままで良いのか。支持者すらMBの政策を信じない状況のままで。

自分が真に求める価値を掲げて、それを競う論争になることを望むが、あまりにも遠くまで来てしまった。現状のままでは代案を模索することなど出来そうにもない。
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by no_kirai | 2010-04-06 01:26
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