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本当の愚民はお前らだ

1.
私は朝鮮日報の愛読者(!)だ。朝、地下鉄に乗り出勤をするときは、いつも朝鮮日報を読むことで一日をはじめる。なぜかって?まず、会社の業務のためには朝鮮日報を読まなければならない。しかし、たしかにそれだけではない。まず、朝鮮日報は江南の中間階級の世界観と利害関係を的確に反映しているため、読む必要がある。

そして朝鮮日報は記事も上手い。朝鮮日報を読むたびに感じる事実は、朝鮮の記事の品質が他社に比べてずっと高いという事実だ。同じTV、同じ携帯、同じスペックのノートでも品質が違うように、同じ内容を扱った記事を比べてみると違いが大きい。会社ごとの記事クオリティーを評価するとすれば、朝鮮日報の記事は中央やハンギョレよりずっと先を行っている。

しかも情報量もずっと多い。運動圏インテリの世界観から一歩も離れられないハンギョレ新聞と違い、朝鮮日報の記事らは、実際の現場で何が起きているかがわかる情報が多く、素早く提供してくれる。しかも分析や加工も上手い。イデオロギーのフィルターさえなければ、本当に朝鮮日報のファンになったかもしれない。









しかし読むたびに惨く感じるのは、この朝鮮日報の高い品質が、彼らの莫大な購読者軍団のおかげで可能だという事実だ。いま'1位新聞'であることを誇るようになるまで、購読者を増やす過程は汚かったが、彼らの購読者がもっとも購買力が大きく、もっとも新聞を熱心に読み、もっとも新聞を多く'買って読む'集団であるという事実は変わらない。

そのような考えが頭に浮かぶときは、地下鉄で無料誌を読んでいる人々に目を向ける。実のところ、最近、地下鉄で'有料'新聞を読む人をあまり見かけない。私をのぞいて車両にたまに一人いるぐらいだ。ほかに何かを読む人は、ほとんどがマトロなどの無料新聞だ。

実は彼らは無料新聞を読んでいるわけではない。連合ニュースを読んでいるのだ。地下鉄無料誌はほとんどが連合ニュースなど通信社の記事を受け取り、それを趣向によって若干修正して紙面を埋める。そうするために自分の記者を保有しなくても、毎日大量の紙面を埋め込むことができ、広告だけで収益創出が可能になる。

いま無料新聞を読む人々と、携帯とi-pot touchのようなもので動画を見ている人々は、みんなポータルで記事を読めばいいだろうと考えるだろう。ところでポータルへ行っても、どうせ彼らが見る政治、経済、社会面の記事はほとんど連合ニュースがソースとなっている。夕刻に出稿される新聞記事はポータルに載せるには適していない。似たような記事がある場合、利用料の問題やほかの新聞もしくは政府との関係のせいで、あれだこれだと頭の痛い新聞社の記事よりは、連合記事を載せるのがいろいろと楽なのだ。それでほとんど通信記事を埋めるのがポータルの属性だ。つまり彼らが見ているのが連合ニュースだといえる。

ならば、彼らが利用する連合ニュースの持ち主は誰なのか?国家だ。昔は新聞社らが殆どB2Bで金を出したのが財源だったが、もう毎年300億ウォンずつ支援してくれる国家こそが、真の連合ニュースの所有主である。つまり彼らは、彼らが非難するイミョンバクが金を出して作る。イミョンバクの趣向によって生産された記事を'ただ'だと喜んで読んでいるのだ。

にもかかわらず、彼らはこのような現実を悟ることができず、たとえ知っているとしても、'有料'で何かを読もうとしない。理由は単純だ。ただだからだ。

彼らはハンギョレと京郷などの記事を引用して彼らの論拠にするが、しかしながら、その情報を生産する組織に相応の代価を支払うことには消極的だ。ハンギョレや京郷が窮地に陥っているのは、新聞社をまともに運営できないほど広告料がもらえない、情けない購読者数がまったく変わっていないためだ。去年に購読者数が増えたとしても、彼らの財務状況を改善するには至らない、あまり意味のない数値であった。

それでハンギョレはいま、記者らに交代で一ヵ月ごとの有給休職を与えることで賃金を節約している。各部署ごとに20%ほどの人員が休職しているといえる。この状況で朝鮮日報と競争できるほどの記事が載せられるだろうか?不可能だ。京郷の記者らは基本給も貰えない。この状況が長期化すれば新聞社がなくなる可能性も高い。このような事情がメディア今日などに報道されてずいぶん経つが、インターネットで政権批判に熱をあげるネティズンたちが購読を増やすなどの姿は見られない。1ヶ月に1万5千ウォンも勿体無く思うのが、今インターネットでこの国の民主主義が脅かされていると憤慨する多くの者たちの実態だ。

結局、彼らが接する言論環境は徐々に旧ソ連のそれへと向かっていく。'国営'タス通信がもっとも基本的なニュース源となり、共産党と共産党参加組織が発行する新聞だけが存在する旧ソ連も、'国営'連合ニュースの記事を昼夜読み耽り、イミョンバクと財閥と江金持ちを擁護する朝中東は彼らが支払う購読料と広告収入を基盤にして繁盛するが、残りの言論社は資金難で閉業するか質の低い記事を生産する韓国の現実は不幸にも一致する。

この世に無料の昼食はない。あなたの政治的意思を反映する装置らに、どれだけの'willing to pay'を持っているかが、もっとも基礎的なところでのあなたの政治的発言権だ。この基本的真実を、朝、私と一緒に地下鉄に乗る多くの人々は忘却(または無視)しているように見える。


2.
「金」と「人」

どんな組織でも、いかなる'成果'-製品、サービス、芸術作品、知的な労作など-でもoutputのためには金と人がいなければならない。その仕事に尽力できる人と、彼らが集まって働けるイデオロギーなど組織的な囲い、そしてその活動をしながらも生活を可能にさせる資金支援こそ組織の三つの柱だ。

だから政治で重要なのは単なる支持の声ではなく、金と人を実際に支持層が供給できるかの有無である。あまりにも自明な事実だ。

ITに詳しい若者たちは、いろんなインターネット掲示板とコミュニティ、ブログ、ツイッターなどで政権に対する不満を吐露する。しかしただの'吐露'で終わる。だからどうすべきだという考えは彼らにはあまり存在しない。

少なくとも彼らは、彼らの政治的意思をまともに表出する組織を望んでいるが、その組織が自らの金と努力で作られるという事実はまったく考慮しない。彼らはただインターネットで、イミョンバク、朝中東、財閥、江金持ちたちを批判するだけで、彼らの奴隷生活から抜け出すための努力などまったくしない。

自分達をより奴隷化させるためのメディア法が、国会で代理投票という憲政史上類見れない過程を経て通過されたが、誰も街に出ようと話したがらない。自分達の地域区のハンナラ党議員を相手にアクションを取ろうという動きもない。かろうじて今積極的な動きを見せる言論労組をどうにか支援しようという話もない。ただ彼らは、ハンナラ党と青瓦台の暴圧を非難し、民主党の曖昧なスタンスに批評を加えるだけである。

その代わり、彼らが信奉するのは、一種の代議民主主義の神話と、英雄崇拝だ。彼らはいつかノちゃんのような代議民主主義の英雄が現れ、黄色いスカーフをまとった大衆を引き連れて、民主主義と庶民が尊重される新世界へいざなってくれることを願う。しかし現実は、自らを救わない者にとって冷酷なもので、彼らへの返ってくるものは何もない。


3.
組織。

彼らの発言からもっとも目立つものは組織に対する嫌悪だ。インターネットを基盤にして'疎通'に力を入れる自分達の行動は、非民主的で運動圏論理で武装した'組織'より常に優越だと主張する。しかしそうだろうか。

組織が必要な理由は、多くの政治的議題は一度や二度の大衆集会、数回の投票、そして世論調査で時々刻々と決定されるものではないからだ。政治的意思決定はより日常的で、多少官僚的で、かなり専門的な論議を経て行われる。意気が天をつく民兵隊を少数の訓練された軍隊が制圧できるのは、戦争の遂行は短期間のエネルギー噴出ではなく、上手く節制する持続的な、訓練を経て発揮される物理力の連続だからだ。

このような政治の長期戦的な属性を理解できないまま、彼らは自分達が蜂起すれば変わるはずであり、そしてそれを理解できず、受け入れられない政府は非民主的だという童話の中に出そうな世界観にとらわれている。

ハンギョレのようなところで称える大衆は、単なる大衆でしかない。インターネットコミュニティが何度立ち上がったところで、彼らのレベルは、単に金を集めて広告を載せたり、一度や二度の集会や討論会などのイベントを開くレベルを超えられない。

ろうそく集会が残したものがあまりない理由は、その成果を抱き込んで前に進めるほどの組織がなかったからだ。そして、その組織がまともに構築されないために、いつも似たパターンで事件は進む。イミョンバクが一発を推進し、国民は不満を吐露し、結局は押されるふりをして裏から目標は達成され、インターネットは熱くなり、若干の人々が集まって集会をし、イミョンバクの庶民へのリップサービスと舞台裏での推進で、結局イミョンバクの一発は確定事実となるパターンのことだ。



4.
この点において、少なくともインターネットの口先だけが達者な者たちは国犬論を語る視覚がない。低所得層のイミョンバク・財閥・江金持ちへの支持率が高いのは彼らの無知とそれだけが残された一つだけの希望だという現実のせいだ。しかしインターネットで騒ぐ者たちは何かが間違っているという事実に気づいているくせに、若干の犠牲と苦労と金銭的支出を勿体無く思い、数行のコメントを書き込むだけで留まる。知らないよりも知りながら実践しないという点で、彼らは一般的な庶民よりも犬だといわれるに十分な理由を持つ。

その点で、次のキムヨンミンの発言は、単に20代にだけ当てはまるものではない。

<中略。ここはキムヨンミンの「お前らには希望がない」という文章の引用だが、20代が黙っているからこのざまだ。という挑発的な文章。あまり中身はない>

真の愚民がいるなら、それはあなただ。今のあなたには希望がない。

あなたは生まれてから私教育の訓育を受けており、殺人的な入試戦争を潜り抜け、大学に来ては就職にすべてをささげ、軍隊に行ってきて被害意識を身につけては、インターネットで中産層女性を非難することでその鬱憤を晴らし、社会に進出しては家を借りたか家を買おうと借りたローンを返すために毎月とてつもない金を昔の小作人が地主にささげるように銀行と家主にささげ、実際に行く確率は酷薄な子供の名門大進学のために欠かさず私教育業態に金を払い続け、とてつもない労働時間で財閥に搾取され、そうしていながらも労働者のストは絶対にダメだと血管を浮き上がらせて怒り、あらゆる半奴隷生活のストレスを晴らすために再び財閥が運営する各種娯楽施設で金を使い、株式と不動産の価格から目を離すことができないが、本当に実りのある部分はあなたとは関係がない。それでも財閥と国家の金で提供される各種言論が見せる世界を真実だと信じるだけで、そのマトリックスから抜け出すことがない。これが今あなたが直面した現実だ。

マトリックスから抜け出したいのか。不幸な事実は、赤い薬は誰かが現れて握らせてくれるのではないということだ。繰り返しいうがこの世に無料の昼食はない。
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by no_kirai | 2009-08-08 01:30
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